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魔法のコトバ*  Season6 気付いた想い-4-
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魔法のコトバ* Season6  気付いた想い-4-

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「ごめん、ましろ!」
予鈴が鳴って教室に戻ると、凪ちゃんが駆け寄ってきた。
「あの後、部活の先輩につかまっちゃって。放課後の練習メニューを話してたら遅くなっていけなかったの」
ごめんねって、顔の前で手を合わせた。
「お昼、ちゃんと食べた?」
「うん」
えへへと笑って、持っていたお弁当箱を背中に隠した。
本当は凪ちゃんを待ってて食べ損なっちゃったんだけど、それを言っちゃうと凪ちゃんが気を使うから嘘をついた。
「凪ちゃんこそ。お昼食べてないけど平気なの?」
私は預かってたお弁当箱を凪ちゃんに手渡す。
「最近おなかが出てきたからダイエット、ダイエット」
笑いながら凪ちゃんはお腹を軽く叩いた。
ダイエットって、全然しなくてもいい体型なのに。
「明日こそは屋上でお昼しようね!」
そう言って自分の席に戻っていく凪ちゃんの横顔。
気のせい、だよね?
何だか泣いたような涙の跡が見えた。







「あれ…?」
鞄にかけたかぎ編みの携帯ホルダー。
いつもの指定席に携帯電話がないことに気が付いた。
ポケットや鞄の中を探しても見当たらない。
昼休みまではちゃんと持ってたのに。

あ。屋上だ。

お弁当箱の横に置いた時、そのまま置きっぱなしにしちゃったんだ。
「凪ちゃん、ちょっと屋上に…」
あれ?
さっきまでいたはずの凪ちゃんが見当たらない。
鞄はあるからまだ部活には行ってないみたいなんだけど…。
「ね、凪ちゃん知らない?」
「日下部さん?見てないけど?」
「そう」
どこ行ったんだろう。
ま、いいか。
どうせこの後部活だし、メールでもしておこうっと。
「夏木くん…」
も、いないや。
トイレかな。
とりあえず補習の時間までに戻ってくればいいから、先にケータイ探してこようかな。
ないと落ち着かないんだよね。
そう思って立ち上がった時、葉山さんに呼び止められた。

「日下部さんならさっき出て行ったよ。夏木と一緒に」
「夏木くんと?」
「何か訳ありっぽかったけど…。ね、何か知ってる?」
興味津々の顔をずいっと寄せてきた。
「し、知らない。別に夏木くんとなら、なんにもないでしょ」
幼なじみで仲がいいのは、クラスでも公認だもん。
考えられない組み合わせじゃない。
葉山さんは何でも深く勘ぐりすぎだよ。
「でもね〜何か匂うのよ。勘が騒ぐっていうか」
はいはい。
葉山さんは何でもネタにしたいんだよね。
「今日の日下部さん、いつもと様子が違うと思わない?親友としてはどうなのよ?」
そう言って真面目な顔で私を覗き込む。
う、怖い。
葉山さん、蛇っぽい顔だし。
「もうっ。わかんないってば〜」
顔を背ける。
目を合わすと誘導尋問に引っかかりそう。
「用あるから行くね。バイバイ、葉山さん」
適当に話を切り上げて、私は逃げるように教室を出た。
葉山さんが物足りなそうな顔をしていたけど、逃げるが勝ち。
彼女に付き合ってたらきりが無い。


私はその足で屋上へ向かった。
廊下の窓から見上げた空は昼休みとは打って変わった空模様で、今にも雨が降り出しそうだった。
「雨に濡れたらケータイが使えなくなっちゃうよ…」
早足で階段を駆け登ると、屋上への扉を開けた。






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