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魔法のコトバ*  Season6 気付いた想い-5-
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魔法のコトバ* Season6  気付いた想い-5-

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屋上に出ると、ひんやり冷たい風が頬を撫でた。
太陽が厚い雲に隠されて陽が当たらない。
私は肩を抱えてぶるっと震えた。
どんよりと暗い空を見上げると、今にも雨粒が落ちてきそう。
降る前に気付いてよかった。
震える肩を両手でさすりながら、携帯を探した。
「あ、あった」
フェンスのすぐ横に無造作に転がったスノーホワイトの携帯。
屈んでそれを拾い上げた。
壊れていないかボタンを確認するとちゃんと作動した。
よかった。
ホッと胸をなで下ろす。




「───どうしてあんなことしたの?」


声がした。
誰もいないと思ったのに。
顔を上げると、給水タンクの裏に人影が見えた。
風に吹かれてスカートの裾がひらりと揺れる。
もめてるのかな。
やばそうな雰囲気。
争い事に巻き込まれるのは嫌だから、それを見なかったことにして、急いでそこから離れようとした。
でも次の瞬間。

「蒼吾は何もわかってない!」

私の足を聞き覚えのある声が止めた。

「アイツ、いい奴だぞ」
「…守口くんがいい人なのは知ってる」
「昨日、楽しくなかったか?」
「楽しいとか楽しくないとか、それ以前の問題でしょう?
どうして蒼吾がそんなことしなきゃいけないの?知ってるでしょ?私が誰を好きなのか」
聞いちゃいけないって思うのに、足が動かない。
「余計なことしないで」
わ…っ。
こっちにきちゃうよ。
私は反射的に階段裏に隠れた。




「───日下部!」

よく通る蒼吾くんの声が空いっぱいに響いた。
あまりに大きな声に、ビクと、思わず体が強張ってしまう。


「何で俺なんだ?何で俺なのか…わかんねぇよ…」


少し怒ったような、それでいて辛そうな蒼吾くんの声がした。
どういう…意味?
携帯を握りしめた手が微かに震える。


「前にも言ったけど…俺はお前を友達以上には見れない。お前が俺の事どう思っていようが、俺の気持ちは変わらねぇ。気持ちに答えてやることなんて、できないんだよ。
だから、俺を好きでいるの…もうやめろ────」







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