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魔法のコトバ*  Season6 気付いた想い-6-
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魔法のコトバ* Season6  気付いた想い-6-

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凪ちゃんが泣いてる。
こんなにも頼りない彼女を初めて見た。
こんな声、初めて聞いた。
こんなの絶対、聞いちゃいけないんだって思うのに。
足が動かない。
気持ちのうんと深いところから震えがきて、動けない。
どうしよう───。
私はぴたりと壁に背中を預けた。
そうでもしないと立ってられない。

「好きになってやれる保障もないのに、好きでいる理由ないだろ?
俺よりいいやつなんて、他にもたくさんいるのに…」

蒼吾くんの言葉が、ズキンと胸に響く。
うわ。
それ、ちょっとひどいよ。
凪ちゃんがかわいそう。



「じゃあ、どうして蒼吾は────なの?」


後半がよく聞こえなかった。
だって。
私の携帯が勢いよく震えて、メロディが屋上に響いたから。
慌ててスピーカーを押さえたけど、そんなのとっくに手遅れ。



「───ましろ…?」


凪ちゃんが私に気付いた。
私を見つけた蒼吾くんの目が、大きく見開いた。





「いつから…いたの…?」


「…ごめんなさい…。聞くつもりは…なかったんだけど…」


私は携帯を握りしめた。
メールの着信音。
ママからだ。タイミング悪すぎ。
蒼吾くんが不機嫌そうに顔を歪めてガッと頭を掻いた。
う、わ…。
怒ってる。
どうしよう…。

「勘弁してくれよっ…!」
蒼吾くんがフェンスを蹴り上げた音にビクリと背筋が伸びる。
わしゃわしゃと短髪をかき上げて。
「そういうことだから。もういいだろ?」
目の前を素通りしていく。
「…蒼吾───!」
凪ちゃんが呼び止める声に見向きもしない。
どうしよう。
私の…せいだ。
「夏木…くんっ」
思わず蒼吾くんの腕を掴んだ。
「あの…っ」
だけど、掛ける言葉が見つからない。


「…お前、関係ないだろ?」

冷たく吐き捨てられた声が、ずんと心の一番深いところに響く。
そう、だよね。
私に呼び止める資格なんてないんだ。
するりと腕が離れた。


「ごめん、ましろ。また後でね」


そう言って凪ちゃんは校舎に消えていった蒼吾くんを追いかけて行く。



ぽつりと雨が頬に落ちた。
ただ私は。
ふたりの姿を見送る事しかできなかった。




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魔法のコトバ*  Season6 comments(2) -
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Comment








魔法のことばめちゃくちゃ面白いです。
でも、ましろには、蒼吾両想いになってほしいです。
from. akira | 2007/01/25 19:26 |
●○●akiraさんへ●○●
はじめまして。いらっしゃいませ。
おもしろいと言っていただけてとても光栄です♪
ましろと蒼吾に両思いですか〜。相方はづきの方も『蒼吾ましろ派』です。
さて、どうなるのでしょう(笑)それぞれの恋の行方を楽しみに見守ってやってくださいね。
from. りくそらた | 2007/01/25 20:29 |
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