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魔法のコトバ*  Season5 スキなひと-11-
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魔法のコトバ* Season5  スキなひと-11-

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「…どうしてそんな事、聞くの?」
「だってましろちゃん、今日は蒼吾の話題ばっかりしてるだろ?」

そんなの無意識だよ。
蒼吾くんのこと。
昔は好きだったけど、それは過去の話で。
あの事件以来、彼との事がトラウマになっちゃってたぐらいなのに。
仲直りしたから、やっぱりまた好きになりました。なんてこと。
ありえない。
だって。昨日の今日、だよ?



佐倉くんがこっちを見て笑った。
私もつられて笑い返す。
なんかいつもと違って調子くるっちゃうな。
私は平然を装って、手に取った缶に口を付けた。
温かかったミルクティはもうすでに冷たくなってる。



「俺さ。ましろちゃんが蒼吾を好きになったら困るんだ」




次の瞬間、私は大きく咳き込んだ。
ミルクティーが気管の変なところに入っちゃって、激しく咳込む。
「大丈夫!?」
佐倉くんがそっと私の背中を撫でた。
「…だ…、大丈…夫…」
ゴホゴホと咳込みながらも、佐倉くんの触れた背中に意識が集中するのがわかる。


なにそれ。
どういう意味?



「もう、大丈夫…だから」
顔を上げたら、心配そうに覗き込んでる佐倉くんと目が合った。
すごく間近。
眼鏡越しの佐倉くんの目はすごく優しくて。
トクンって。
心臓が音を立てて跳ねた。


「急に咳き込むから、こっちがびっくりした」
苦笑しながら覗き込む表情は、いつもの佐倉くんとちっとも変わらない。
私の聞き間違えだったのかな。
深い意味はないんだよね?
「ごめんね」
咳が落ち着いた私は、笑って見せた。
それを見て少し安心したのか、佐倉くんが話を切り出す。
「蒼吾といる時のましろちゃんってさ、いつも泣きそうな顔するだろ?」
真面目な顔つき。
いつも優しそうな笑顔を浮かべている佐倉くんからは、想像できないような真剣な顔。
こういう表情は何度か見たことがある。
窓の外を見つめてデッサンをしてる時や、キャンバスに向かって集中してる時。
決まってこういう顔するの。
心の中まで見透かしてしまいそうな真剣な眼差しに、胸の奥がきゅってなる。

「俺だったらそんな顔、させない」

かけていた眼鏡を外して制服の胸ポケットにしまう仕草が妙に大人びていて、胸がトクンって鳴った。


「え…?」


私は顔を上げた。


「好きな人にはいつも笑っててほしい。泣き顔とか、辛そうな顔って見たくないだろ?」



佐倉くんが私を覗き込んだ。








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