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魔法のコトバ*  Season5 スキなひと-13-
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魔法のコトバ* Season5  スキなひと-13-

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「補習、頑張ってる?」
廊下の窓越しに佐倉くんが声を掛けた。
「清水先生がさ、新しい画材が入ったから取りに来てくれって言ってるんだけど。
それ、終わったら行ける?」
「あ…うん…」
左腕の時計に目を落とす。
もうすぐ約束の1時間。
答えあわせが終わればちょうどいいぐらいの時間。

「後で行くね」
「わかった」
準備室で待ってる、って。
廊下に消えゆく姿を見送りながらホッと胸をなで降ろした。
びっくりした。
佐倉くんの事を考えてたら、本人がそこにいるんだもん。
心臓、止まっちゃうかと思った。
まだ動悸のする胸元を押さえながら、大きなため息をついた。


我に返ると蒼吾くんと目が合った。
すごく不機嫌そうな顔でじーっとこっちを見てる。
…忘れてた。
今日は一軍との練習試合があるから、きっちり1時間で終わらせてくれって。
最初に念を押されてたんだったけ。
すねた子どもみたいなふくれっ面。
私は慌てて答案用紙に目を落とす。
答えあわせの後、間違ったところの解説と説明をして、約束の5分前に補習授業は無事終了。
本人も頑張ってるし、この調子でいけば大丈夫かな。

「───な、園田」

帰り支度を終えた蒼吾くんが、ナイキのスポーツバッグを肩に掛けながら振り返った。
「うん?」
トロトロと筆記用具や参考書をしまいながら、耳を傾ける。
蒼吾くん、しまうの早すぎ。

「お前。佐倉と話す時、いつも顔…真っ赤だよな」


え?

ええ────!?



思わず頬に手を当てる。
まだほんのり頬が熱い。
「あいつといる時のお前、顔ゆるみっぱなしですっげー嬉しそう」
その言葉に絶句。
私、そんなしまりのない顔してた?
うわーーーっ。
私は恥ずかしくなって、大げさに首を振った。

「な、夏木くん…変に勘ぐりすぎだよ。頬が赤いのは教室が暖かいからで…」
「好きなのか?」
「───え…?」
「佐倉のこと」
蒼吾くんがぶっきら棒な口調でそう訊ねた。


「ま…まさか」


慌てて首を横に振る。


「そんなわけ、ないじゃん」


苦笑い。
平然ぶって机の上の参考書や教科書をしまう。

「今日の夏木くん、変だよ?ほら、これから練習試合があるんでしょ?早く行かないと…」
「園田」
「…な…に…?」

「アイツはやめとけ」



「───え…?」


「佐倉は、お前が思ってるようなやつじゃねーよ」

なにそれ。

「どういう…意味…?」
「そのまんまだよ」

わかんない。
そんなんじゃ、わかんないよ。

「それだけだ。じゃあな」

「え…?あ…っ!」

理由も言わずにポケットに手を突っ込んだ姿勢のまま、蒼吾くんは行ってしまった。
言いたいことだけ言っておいて、ずるいよ。
何それ。
意味わかんない。





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魔法のコトバ*  Season5 comments(2) -
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Comment








毎回楽しませてもらっています。
蒼吾氏の「あいつはやめとけ」発言。
「お前が思ってるヤツじゃねーよ」と言われても、私はやめられない(笑)
佐倉氏に対して色々期待しております。何をって感じですが(笑)
頑張って下さい。
from. 雪 | 2007/01/16 22:35 |
●○●雪さんへ●○●
お久しぶりです。いらっしゃいませ〜。
コメントに笑わせてもらいました(笑)

やめとけって言われてもやめれれる程度なら、最初から好きにはなりませんよね〜。うん、確かに(笑)
佐倉にどんな期待をかけられているのかドキドキものですが(笑)彼にはいろいろと頑張ってもらう予定です。
また遊びにきてくださいね。
from. りくそらた | 2007/01/17 09:48 |
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