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魔法のコトバ*  Season6 気付いた想い-10-
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魔法のコトバ* Season6  気付いた想い-10-

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「何か話が暗くなっちゃったね」
ごめんねって笑うと、凪ちゃんは冷えたコーヒーカップにそっと触れた。
細い指先がカップを滑る。
「ましろにはちゃんと話しておいた方がいいかなって思って。
あんなところ見られちゃたし」
そう言って苦笑する。
「あの着メロの曲って、ましろんちのおばさんでしょ?」
苦笑しながら頷いた。
今、思い出しても痛い場面。
しかもメールの内容が『夕飯、シチューと豚のしょうが焼き、どっちが食べたい?』だもん。
ほんとタイミング悪すぎて笑っちゃう。


「────私、ましろが羨ましいな」
「え…?」
「仲良さそうで」
私は首を傾げる。
蒼吾くんの事じゃないよね?
そんなに仲良くないし…。

「“窓辺の王子さま”」
「なに、それ…?」
眉を寄せて凪ちゃんの顔を見つめた。
その顔がふわって笑った。
あ。
いつもの凪ちゃんだ。
「うちの部で有名。佐倉。窓辺の王子様って」
なにそれ。
「いつも美術準備室の窓辺に座ってるでしょ?ロッカーんところ。風景でもデッサンしてるのかな、佐倉。こっちから丸見え。」
そっか。
ちょうど準備室からは陸上部が使ってるグラウンドが見えるんだっけ。
「寒いのに準備室のそこの窓だけは開いてるんだよね。で、うちの部の女子がキャーキャー言ってて。
佐倉、ルックスはいいじゃない?」
「だから『窓辺の王子さま』?」
「そう。ちょうちんブルマと白タイツとか似合いそうだよね?」
凪ちゃんが苦笑した。
今、頭の中で想像されてるんだろうな。
「とにかく佐倉って人気あるのよ。うちの部の女の子達に限らずだけど」
かっこいいもんね。
肌とかつるつるしててきれいだし。
男にしておくのはもったいないくらい。
「だからよく聞かれるの。佐倉の事。同じ中学だったから」
中学生の佐倉くん、凪ちゃんは知ってるんだ。
いいな。
ちょっぴり羨ましい。
「ましろの事もね」
「…私?」
飲みかけのカップから顔を上げる。


「いつも一緒にいる子は誰?どんな関係?彼女なのかって」


…ひ、ひゃ〜ぁ。
そんな風に見られてるの?私。
明日から準備室の窓、閉めておこうかな。
すりガラスだから閉めたら見えないもん。


「佐倉のこと、好きなんでしょ?」
私は目をパチパチさせた。
気付いてた?
頬に手を当てる。
顔、赤くないかな。
「ましろ、分かりやすいもん」
凪ちゃんが苦笑した。
「だから…好きな人と仲良さそうで羨ましい」
でも凪ちゃんと蒼吾くんも、周りから見たら仲良さそうだよ?
そんな風に見えてもうまく行かないことってあるんだね。
私は、どうなんだろう…。


「私は…まだしばらくあきらめきれそうにないから、もう少し頑張ってみる」
綺麗な顔でそっと笑った。
長い黒髪が揺れて、きれいだなって思う。
こんな凪ちゃんを振るなんて。
蒼吾くん、もったいなすぎだよ。
「ましろも、佐倉とうまくいくといいね」
そう言って笑う凪ちゃんの言葉に。
私は素直にうんって頷いた。



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