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全力少年23 (R-15)
15歳以上の方のみ、自己責任の上閲覧下さいませ。
















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渇望 2   サイド*蒼吾 

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噛み付くようなキスに園田が抗議の声を上げた。
軽く力を入れて押さえつけるだけで、園田はもう、身動きが取れない。
「や…っ! 蒼吾く…ッん……怖い……っ」
悲鳴に近い声を無視して、制服の上着をぐいとたくし上げた。
ブラに包まれた形の良い胸に躊躇いなく触れる。
「や…あ…ッ」
泣きそうな声を上げて園田が首を振った。




──────いい人だから大丈夫?

ふざけんな。
安部と二人きりで。
向こうは園田に好意を持ってて。
なにもないって保証がどこにある?
なにかあってからじゃ遅いってこと、自分がどれだけ非力なのかってこと。
お前、ちっともわかってねえ。
安部がどういう理由でお前といるのかさえ、全然、気づいてねぇくせに。


触れたい。知りたい。抱きしめたい。
許されるならその先も。
思春期の男なんてそれがフツーだ。
言葉に出さないだけで、みんなひたすらそっち方面に興味が走ってる。
クラスの男連中なんて露骨だよ。
寄って集まればそういう話ばかり。
興味がないって方がおかしい。
惚れた女ならなおさら、抱きたい。自分のものにしたい。
男なら誰だってそう思う。
園田はもう少し、男の怖さを知るべきだ。
無防備なのは、オレの前だけにしてくれ。




形のいい胸の膨らみに舌を這わせて、強く吸う。
白い肌に赤い印をいくつも残す。
半端に脱がせた服が厭らしさを煽って、更に追い討ちをかけた。
胸元を隠すブラの存在がじれったく、それも上へと押し上げる。
「……や……っ」
白い膨らみが露わになるのと同時。
園田が悲鳴に近い声を上げたけれど、それも無視した。
掌で。指で。舌で。
ひたすら愛撫を繰り返す。
拒絶の言葉に混じって、ハッと喘ぐ声が聞こえる。
左手をスカートの裾から滑り込ませ太腿を撫でると、泣きそうな声を上げて園田が首を横に振った。
それでも構わず園田の片足をぐいと開く。
ショーツのレースの部分から指を潜らせて、一番敏感な部分に指を埋めた。
「……そ、そぅご、君っ ……や、ぁ…っ」
園田の腰が跳ねた。
力では適うはずがないって分かっているくせに、必死で抵抗する。
押し返す。
イヤイヤをするように何度も首を振り、無駄だとわかっていても執拗な攻めから抜け出そうともがく。




「……や……ッ、やだ……ぁ! こんなとこ…で……っヤメ…てッそーご、クン……っ 」


「やめない。園田が、オレを不安にさせるから悪い。
お前の目にオレがどう映ってんのか知らねえけど……オレは普通に男なんだよ。お前のこと、抱きたいって思ってる。いつもそういう目で見てた。
お前からからすれば、厭らしく聞こえるのかもしれないけど……普通なんだよこれが!」





惚れた女を抱きたいと思って、何が悪い。










「オレはずっとずっと、お前のことが欲しかった…っ! 」





「……蒼──────ッ」

園田の身体を片腕で抱いて、口付ける。
今までの渇きを潤すかのように、噛み付くように貪るようにキスを繰り返す。
舌で閉じた唇を無理矢理こじ開け、歯の裏をなぞり、柔らかな舌を捕まえ、音を立てて吸い上げる。
桃色の唇をなぞり、甘噛みし、あまりの激しさに唇の端から零れていく唾液さえ舌で舐め取った。
もう片方の手で園田の身体を開き、胸もわき腹も内股にも、指と舌で愛撫を繰り返した。
雪のように白い園田の肌が、淡く紅く染まっていく。
無駄だと観念したのか、園田の身体は抵抗を示さなくなった。
ただその行為が終わるのを待つように、ひたすら目を瞑る。
堪える。
涙で頬を濡らし、肩で短い息を繰り返す。




「…そー…ご、くん…、そーごク…んッ……」


浅く短い息と、時々零れる甘い息に混じって、オレの名前を呼ぶ。
うわごとのように、何度も何度も繰り返す。


「…あ…ッ…」


ハッと喘ぐ声が、園田の限界を超えた。
今までで一番、大きな声を上げて身体を震わせる。
腰が跳ねた。
園田が無意識に伸ばした手を掴み、自分の首に誘導する。
震えの波に耐え切れず、園田が首にしがみつく。
跳ねる腰を押さえつけて、震える指先を見ながら更に追い討ちをかけた。
「……やッ、あぁ──────ッ 」
瞬間。
園田の身体が大きく仰け反って、そのまま崩れ落ちた。
オレの腕の中でぐったりしたまま、短い息を繰り返す。
なにが起きたのか理解できない表情は次第に顔を歪めて、ふぇっと小さな声を上げて涙を流し始めた。
シャツを掴んだ手首が赤くなってた。
力の加減、全然できなかったから。
さぞかし痛かっただろうと思う。
身体中のいたるところに付けたキスマークが、鮮やかすぎて目にいたい。
オレの理性を引き戻す。
自分がどれだけ無茶したのかわかる。
あとはもう、ひたすら自己嫌悪。
もうそれ上、抱くことはできない。
何も、できない。

ずっとずっとそうしたいって思ってたのに、嬉しさも幸福もなかった。
罪悪感と、後悔だけが残る。
こういうのはお互いが好きでも同意でないと意味がないことを痛感する。
余計、惨めなだけだ。











「──────園田…」




腕の中に声を掛けると、ビクと震えた。
怯えてんのが、手に取るようにわかる。




「…ゴメン………。もう、しねーから……」



乱れた服を直してやると、園田は涙で乾かない顔を上げた。
まだ熱の引かない、潤んだ眼差しで見上げてくる。



「…送ってく」



差し出した手に一瞬、躊躇しながらも素直に手を伸ばす。
握ると震えてた。
家に着くまで、ずっと、ずっと。











オレも園田も。
その後、ひと言も口をきかなかった。
重苦しい空気の中、カラカラと自転車を転がす音だけが、乾いた夜空に響く。
お互い、何も云えない。





「……ありがとう……」


家の前でようやく、園田が口を開いた。
ありがとうなんて云われるようなこと、今日のオレは何もしてねえのに。



「…大丈夫か……?」


ひどく泣き疲れた顔で、園田がオレを見上げた。


「…うん。平気……」


そんな顔で、無理して笑うな。
ますます、自己嫌悪に陥る。





「……じゃーな」

「うん…。またね…」



園田が家の敷地に入ったことを見届けて、オレは自転車にまたがる。





「──────蒼吾くん…っ」



ペダルに足を乗せたタイミングで、強い声に呼び止められた。






「あの…あのね……! 来週の…住吉神社の縁日……一緒に行ける…よね…? 」





園田の顔が不安に揺れる。
たぶんこの時。
園田は何かを察してたいたんだって、後から思う。





「──────ゴメン。その日……オレ、無理だ。




縁日。行けね」






「……どうして……? 予定が入ったの? それとも…部活のメンバーと──────」

「予定は空けてる。約束もない。でも…無理だ。
オレ……お前と行く自信、ねえ…」




衝動で押し倒して。
感情だけで突っ走って。
またお前のこと、目茶苦茶にしかねない。
今度は…途中でやめるなんてムリだ。
きっと最後まで、抱いちまう。







「……そ…うご…くん…? 」






オレが、何を云いたいのか。
察した園田の顔が、みるみる歪んでく。







「…園田。オレら──────しばらく、距離置こ」






散々お前のことを傷つけたオレが、云える台詞じゃねえけど。
でも。
もうこれ以上、抑えるの、無理だ。
自分の感情が手におえない。
ここが、オレの限界。





「こんな状態で一緒にいたって、お互い気を使ってギクシャクするか、傷つけるかどっちかだ。このままじゃオレら、距離が近づくどころか、本当に終わっちまう。そうなる前に……」


無理強いして、気持ち無視して、お前を壊してしまう前に。


「……どうして…? どうしてそんなこと、云うの? そんなの、イヤ…やだよ……。蒼吾くんと、離れるの…やだっ!! 」



大粒の涙をぽろぽろと零して。
まるで子どもが駄々をこねるみたいにして、園田が泣きじゃくる。
取り乱す。
最近オレ、園田にそんな顔させてばかりだな。
しばらく…園田が心から笑った顔、見てねえ気がする。



「ご免な。我がままばかりで、勝手ばかり云って……。でもオレ…時間が欲しいんだよ」


今日のこと。
園田が許してくれたとしても、オレが自分を許せねえから。
頭冷やして、自分を見つめる時間が欲しい。



「そういうことだからさ……ゴメン」



わっと泣き崩れる小さな身体を抱きしめてやりたい衝動に駆られる。
決心が怯みそうになるのを堪え、奮い立たせた。













「そーごくん……ッ!! 」





オレを呼ぶ園田の声が聞こえたけれど。
あえて聞こえないフリをして、それを無視した。
嫌いになったから、距離を置くんじゃない。
好きだから。
好きで好きで、どうしようもねえから。
恋愛って厄介だ。
キレイごとだけじゃあ、やっていけねえ。



闇を濃くする夜空の下、オレは全てを振り切るように全力でペダルを漕いだ。






園田の。

泣きじゃくる声が、いつまでも、頭から離れなかった。







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