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魔法のコトバ*  Season4 放課後-5-
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魔法のコトバ* Season4 放課後-5-

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職員室で入部届けをもらって。
その日のうちに用紙に記入して、先生に提出した。
顧問の先生は、清水先生っていう女の先生。
年は30台前半…? もしかしたら20代後半なのかな?
髪をひとつに束ねて眼鏡をかけた、ちょっぴり地味な先生。
コンタクトにして髪型を今っぽくしたら、それなりに見えそうな綺麗な顔立ちをしているのに。
あまり自分のことには関心がなく、真面目な感じ。
でも見た目の地味さとは正反対の明るい性格で、入部届けを提出した私に。
「部員が新しく増えて嬉しいわ! これから一緒に頑張りましょう」
満面の笑みで喜んでくれた。
優しそうな先生でよかった。


部活動の事を聞いた当日に、部活を決めて入部届けも出しちゃったなんて。
凪ちゃんが聞いたらびっくりするだろうな。
自分でも行動の早さにびっくりだもん。
あのトロクサイ私が、だよ?
私でもやる気になればできるんだって、少し自信が持てそう。
それもこれも佐倉くんのおかげ。
私は隣を歩く佐倉くんを見上げた。

男の子にしては小柄な佐倉くん。
それでも背の低い私から見ると十分見上げなきゃならない高さ。
睫毛、長いな。
男の子なのに色が白くて繊細で、端整な顔立ち。
女の子より綺麗だなんて、なんて羨ましいの。





「なに? 顔に何かついてる?」

視線に気付いた佐倉くんが、立ち止まって私を覗き込んだ。

わ、わわ……っ。
顔、近いよっ。



「ねえ、佐倉くんって…」
「ん?」
「相変わらず女の子にモテるんでしょう?」
「えー? なにを突然に」
「だって……佐倉くん、相変わらず格好いいから……」
私の言葉に目を丸くすると、次の瞬間、ぷっと吹き出した。




あれ?
私、何かおかしなこと、言ったっけ?






「ましろちゃんっておもしろいね。面と向かってそんなこと、普通、言わないよ? 素直っていうか、天然っていうか───そういうところは相変わらずだね」

佐倉くんがまた笑う。







「だって……」


昔、佐倉くんにはファンクラブみたいなのがあって。
彼を好きな女の子が集まって、「抜け駆けはなし」「佐倉くんはみんなのもの」みたいなルールがあったから。
今もそういうの、あったりするのかなぁ…なんて、思っちゃった。
昔から隠れファンが多いのに。
彼自身、それを意識してないっていうか、自覚していないっていうか。
鼻にかけないから、嫌味がないの。
最近はあからさまに「俺って格好いいだろ?」みたいな男の人って多いのに、いつだって佐倉くんは控えめだ。



「それに俺、ずっとフリーなんだ。ましろちゃんが言うみたいに俺がもてるんだったら、彼女のひとりやふたり、いてもおかしくないだろ?」
「えっ……? 佐倉くん、フリーなの?」
「悪い?」
意地悪く佐倉くんが笑う。


「……佐倉くんみたいな人なら、彼女がいてもおかしくなさそうなんだけど…」
「だから言ったじゃん。俺、もてないって。寂しい人生、送ってんの」
大げさに肩をすくめてみせる。
「ごめんね。変なこと聞いちゃって」
「いいよ、べつに」
佐倉くんが笑う。
「俺、ましろちゃんのそういうところ、可愛くて好きだから」




何気なくこぼした佐倉くんの言葉に、私は思わず足を止めてしまう。








え?




……ええっ!?





かわいいだなんて。
そんなの両親にしか言われたことない。
凪ちゃんぐらい可愛い子なら言われ慣れてそうだけど、私にそういう免疫はまったくない。
カーッって。
耳まで真っ赤に染まるのが分かった。
どうしよう。
佐倉くんがそんなつもりで言ったんじゃないのは、分かってるのに。
私だけが特別な意味に取ったみたいで、恥ずかしい。
これは勘違いじゃないの。





ただ。



素直に……嬉しいだけ───。







どう反応したらいいのかわからなくなって下を向いてしまった私に、佐倉くんが追い打ちを掛けるように言った。







「そうやって何でも素直に受け取れるところは、ましろちゃんの長所だと思うよ?
俺さ、付き合うんだったら……ましろちゃんみたいな、素直で可愛い子がいいな」





って。










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